抽象絵画が分からない!と思っている人のための抽象絵画講座~



億超えの絵画たち


突然ですがクイズ!この絵の値段はいかほどでしょうか?
  1. 300万円くらい
  2. 3000万円くらい
  3. 3億円くらい
  4. 30億円くらい









答えは4!マーク・ロスコによって1961年に作成されたこの無題作品には26億3000万円の値段がついていますwこんなん小学生でも描けるやん!って思うかもしれません。


他にも、マーク・ロスコではありませんが、キャンバスを切り裂いただけのものや



緑の丸

 クレヨンでグチャグチャ~ってやったやつ

全部1億超えですw これらは抽象絵画と呼ばれるジャンルです。誰にでも描けそうですね。だからこそ高い値段がつくとニュースなどですぐに話題にあがります。なので抽象絵画と言えば高くてよくわからない絵という認識を皆さん持っているかもしれません。


ぼくはそういうイメージを払拭して、みんなにアートを身近に感じてほしい!


ということで、今回は抽象絵画の見方についてぼくなりに説明してみたいと思います!

分からないの原因


そもそも、抽象画は理解不能だ!と言うときに具象画は理解可能だという前提があります。なぜ具象画が分かるのかといえば、ぼくたちの身の回りにあるものを写実的に描くからです。表現が具体的だから分かりやすいわけです。例えば、犬を描くなら犬を見た目通り描くし悲しみを表現するなら、悲しんでいる表情を描くなど。


一方、抽象画はですね。具体的に観察されるモデルが存在しないか、極端に抽象化されています。例えば、怒りや悲しみといった感情が直接描かれていたり、犬が4本の棒で表現されたり。もはや、意味が無い場合もあります。

これこそ、分からないの原因!まず画家が分からせようとしてない


絵画による絵画のための絵画

抽象画は自律した絵画の世界を作り出します。自律した絵画の世界っていうのは、絵画外のモノが主題として描かれるのではなく、線や色などの絵画的要素そのものが主役な世界です。


現実にある果物とか人っていうモチーフは絵画の外のものです。それらを絵画的要素である線や色で平面上に再現しなおす作業が具象画のプロセスです。絵画的要素はここでは脇役で、描かれている対象が大事なわけです。


抽象画は線や色、形や構成を主役とすることで、ピュアな絵画の世界を作り上げています。でも、ぼくたちは3次元の世界に生きているわけで、日常生活で線や色を独立したものとして認識することがありませんね。これも抽象画が分からない理由です。


考えるな感じろッ!

ということで、抽象画ってそもそも分かりようがないんです。抽象画が分からない?その通りです。頭で考えても答えはありません。意味を考えるのではなく、線や色が作り出すリズムやバランスなどを心で感じるってのが抽象画の楽しみ方です


空の雲を眺めたり、海の波を眺めたりして綺麗だなーって思うあの心です。そういうものに対して分かろうって思ったことは無いと思います。なぜなら、意味が無いから。それと一緒です。


これはもはや感性の問題なので、称賛しようが批判しようがそれは人それぞれです。高額な値段に惑わされず、自分がどう感じるかを大切にしてください。


抽象絵画の見え方が変わりましたか?








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